横浜市で散骨をする方法、ルールや費用について
2024.9.3
横浜市で散骨をするために資格や許可などは必要ありません。しかしながら、ルールはあります。散骨するには、遺骨の状態、撒く場所を確認しましょう。散骨の注意点や専門の業者に依頼した場合の費用もあわせてご紹介します。
横浜市で散骨をしたい
墓じまいを検討している
遺言で散骨を指定された
横浜市で散骨したい場合に守るべきルール
厚生労働省が発表している「散骨に関するガイドライン(散骨事業者向け)」に沿っていれば、散骨に特別な許可手続きなどは必要ありません。
それなら誰でもできるのか、と言ったらそうでもなさそう……。
そもそもこのガイドラインが「散骨事業者向け」とある通り、個人で行うことは想定されていないようです。
横浜市の散骨のガイドラインでは
・陸上で散骨する場合
→あらかじめ特定された区域
・海洋で散骨する場合
→海岸から一定の距離以上離れた海域
と、定められています。なんともボヤッとしていて、素人には具体的にどこなら良いのか分かりにくいですよね。
他にも沢山、散骨のルールがあります。
・地域住民、周辺の土地所有者、漁業者など関係者の利益、宗教的感情を害することがないよう配慮する
・焼骨は、その形状を視認できないよう粉状に砕く
理解するのも大変なので、業者に依頼するのがおすすめです。
陸上では山林散骨業者、海洋では海洋散骨業者に依頼することができます。
お金はかかってしまうものの、ガイドラインに則って散骨を行うことができるので安心です。
業者に依頼した場合の気になる費用もご紹介します。
陸上での散骨
陸上での散骨には、土地の所有者の許可が必要になります。
土地には国や自治体、故人などの所有者が必ずいるため許可を取るのは一苦労です。
思い出の地で眠らせてあげたい……というように、特定の場所を希望される場合には、事前に確認をとっておいてくださいね。
故人様やご遺族様の所有地であれば話は簡単です。
自宅の庭に散骨することは、実は禁止されていません。
しかし、墓標を立ててしまうと埋葬になるため、必ず「撒く」ようにしてくださいね。
もし、その土地を将来売却する可能性がある場合にはご注意ください。
散骨が行われた土地となると売却価格が下がってしまうかもしれません。
そして他の誰かの持ち物になってしまったら、故人様に手を合わせに行くことが簡単ではなくなってしまいます。
陸上での散骨を希望する場合は、山林散骨業者があらかじめ許可を得ている土地に散骨するのが安心で簡単です。
その場合の費用は5〜20万円ほどになります。
海洋での散骨
海洋での散骨は、海岸から一定の距離が必要です。
船をチャーターして沖まで行くか、海洋散骨業者に依頼するかの二択になります。
散骨に関するガイドラインによると、一定の距離とは地理条件、利用状況等の実情を踏まえ適切な距離を設定するとあります。
ボヤッとした表現なのは、地元の漁業や観光に影響を出さないため。つまり「場所による」。
横浜市ではベイブリッジを超えた沖合が散骨できるエリアになっています。
費用は3〜30万円ほど。金額に大きな開きがあるのは、個人で行うか業者に頼むかによるためです。
なるべく費用をおさえるなら個人。献花や精進落としなどのセレモニーを行いたい場合は業者がオススメです。
散骨の注意点
遺骨をそのまま散骨してしまうと、死体損壊や遺棄罪となってしまう可能性があります。
散骨を希望するのであれば、まずは遺骨を散骨ができる状態にする必要があります。
●遺骨は形が残らないように粉砕する
「一辺の長辺が2mm以下になるように」と、明確に定められています。
ようするに骨の形が分かる状態では散骨できないということです。
自分で粉砕することは、違法ではありません。
でも、なんだか、ちょっと……気が引けますよね💦
1〜3万円ほどの費用がかかるものの、業者に依頼することもできます。
●異物は取り除く
散骨は自然にも配慮しなければなりません。
銀歯や人工関節など自然に還せないものは取り除く必要があります。
●服装は平服
個人で船をチャーターするにしても、業者に依頼するにしても、乗船場は他の方もいます。
喪服の方がゾロゾロいると何事かと見まがえてしまいます。
できるだけひっそりと行うのが、地元や漁業者への配慮と言えるでしょう。
●菩提寺や親族とよく話し合う
親族の中には古くからのしきたりや菩提寺があればそちらを重んじる人もいると思います。
菩提寺との関係も悪くなってしまうかもしれません。
納得できるまでよく話し合う必要があります。
この記事を監修した葬儀のプロよりコメント
横浜市で散骨をしたいなら
ルールやマナーを守って正しく行ってください
早稲田大学大学院にて研究。大学卒業後、業界最大手企業へ入社。ライフエンディング領域における多岐にわたる業務に従事し、幅広い分野を経験。仏教葬祭アドバイザー、消費生活アドバイザー、ファイナンシャルプランナー2級、高齢社会エキスパートの資格を取得。横浜葬儀社の事業責任者として、専門的なアドバイスとサポートを提供し、故人様とその家族様にとって安心した葬儀サービスを提供することに全力を注ぐ。