葬儀で「心付け」を渡すべき相手、必要ない相手
昔は葬儀社の担当者や搬送の運転手にも渡していた「心付け」ですが、現在は大勢に配ることはなくなりました。心付けはチップとは違います。葬儀のお手伝いをしてくれた親族や友人などに「お礼の気持ち」としてお渡ししてください。正しい渡し方や相場までご紹介します。
初めて喪主を務める
心付けが必要か知りたい
心付けを誰に渡せば良いのか分からない
心付けは、善意で葬儀を手伝ってくれた人にお渡しするもの
葬儀の「心付け」は、葬儀を執り行う上でお世話になった人に渡すお礼の気持ちです。
昔は葬儀社の担当者や搬送の運転手など、葬儀に関わった多くの人に配ったものでした。
現在では、受け取りを断る葬儀社がほとんどです。
「気持ちなんだから、チップのように受け取って」という方もいらっしゃいますが、当社はお断りしています。
サービスの品質は心付けがなくても一定を心がけています。
渡してはいけない相手もいます。
誰に渡せば良いのか、相場はどのくらいか、マナーもあわせて詳しくご説明します。
葬儀で心付けを渡した方が良い人と不要な人
受け取りを禁止しているか否かは、葬儀社によります。
ここで記載しているのは横浜葬儀社の場合です。
僧侶にお渡しするお布施は、心付けとは異なるので記載していません。
僧侶へのお布施は、来ていただいたのなら必須です。
●寝台車、霊柩車、ハイヤーの運転手、葬儀社の担当者
→心付け不要
基本的に仕事として葬儀をお手伝いしている人は、不要です。
正しい料金をいただいているので、必要ありません。
お気持ちだけで十分です😊
●火葬場、斎場スタッフ
→心付け不要
横浜葬儀社は公営斎場専門の葬儀社のため、利用する火葬場や斎場のスタッフは公務員です。
公務員は原則、金銭の受け取りは禁止されているため、渡してはいけません。
相手が利害関係者の場合、御中元を送るだけで贈賄罪になってしまいます。
●葬儀を手伝ってくれた親族、友人、知人
→心付け必要
受付係や案内係など、無償で葬儀を手伝ってくれた方に御礼として心付けをお渡ししてください。
相場はこちら。
・受付や会計 2,000~3,000円
・葬儀の進行など 5,000~10,000円
安いかな?と思われるかもしれませんが、仕事として依頼しているわけではないので、あまり高額を包む必要はないとされています。
●遠方から来られた方
→心付け必要
遠いところから駆けつけてくれた方には、交通費としてお渡しする場合があります。
ただし、線引きが難しいため無理にしなくても良いと思います。
この記事を監修した葬儀のプロよりコメント
心付けを
渡す際のマナーや注意点
表に「御礼」または「志」と書きます。
封筒は、ポチ袋でもOK。お年玉やお祝いのイメージが強いですが、感謝の気持ちを表す時にも使ってよいものです。ポチ袋を使う場合、シンプルなデザインにしましょう。
直接渡すのであれば、名前は書かなくても大丈夫です。
名前を書く際、薄墨である必要はありません。
金額が5,000円以上の場合は、お札を折らずに納められる封筒が良いとされています。
ポチ袋に入れる際には、三つ折りにしてくださいね。
新札である必要はありませんが、人にお渡しするものなので汚れたお札はNGです。
早稲田大学大学院にて研究。大学卒業後、業界最大手企業へ入社。ライフエンディング領域における多岐にわたる業務に従事し、幅広い分野を経験。仏教葬祭アドバイザー、消費生活アドバイザー、ファイナンシャルプランナー2級、高齢社会エキスパートの資格を取得。横浜葬儀社の事業責任者として、専門的なアドバイスとサポートを提供し、故人様とその家族様にとって安心した葬儀サービスを提供することに全力を注ぐ。