葬儀でお坊さんに支払うお布施の相場は、いくら?
読経料、戒名料、お車代、お膳料……何がなんだか分からないけど、お坊さんに支払う費用の総額は一体いくらになるの!?気になる世間の相場も合わせて、分かりやすくご説明します。
仏教式の葬儀をやりたい
お坊さんに支払う費用が心配
葬儀に必要な費用をできるだけ把握したい
お布施は内訳がいろいろ。総額は最安で18万円。平均47万円
一言で「お布施」と言っても、実は項目が細かく分かれています。
読経料、戒名料、お車代、お膳料……と聞きなれない名前ばかりで金額も様々。なにがなんだかサッパリ分からないという方は、実は多いんです。
お金絡みのことは人にも聞きづらいですよね。個人の価値観による違いも大きい「お気持ちで」という言葉に悩まれている方に、相場を含めて分かりやすくご紹介します。
お布施の相場
さっそく「お布施」としてお渡しするものと相場をご説明します。
●読経料
相場:15〜20万円
お布施はお経を読んでいただく対価ではなく、本尊へ感謝の気持ちとして寄付するものであるため、本来は「○○料」という表現はしません。
が、こう言ってもらった方が分かりやすいですよね😅
●戒名料
相場:2万円~100万円(ランクにより)
戒名とは、仏門に入る際に付ける名前のこと。名を改めることは、俗世を離れて修行の身となることの象徴です。けっして機械的に「亡くなったら付けるもの」ではありません。
これがいつしか、亡くなった時に故人に付けるという習わしへと広がりました。この世の生活を離れて仏の道に近づくという意味があるからです。
戒名にはランクのようなものがあり、それによって大幅に金額が上下するので注意が必要です。
●お車代
相場:5,000~10,000円
いわゆる交通費です。
お坊さんに斎場まで来ていただいた際にお渡しします。
●お膳料
相場:5,000円~10,000円
通夜振る舞いや精進落としを行わなかった場合や、お坊さんが辞退された場合に代わりとしてお支払いするものです。食事に参加くださった場合は、必要ありません。
2017年に行われた日本消費者協会「葬儀についてのアンケート」によると、これらをすべて合わせた全国平均はおよそ47万円と言われています。
関東では平均52万円です。
高いランクの戒名を選ぶと、この金額は跳ね上がります。
ある程度のランクまでいくと1文字増やすごとに100万円という話もあります😅
ほとんどの方は、20万〜40万の戒名を選ばれるそうです。
僕もまだ百万円超えの戒名だと聞いたことはありません。
お渡しするタイミングと渡し方
お渡しするタイミングは2回。
最初に挨拶される際と、最後にお礼を伝える際です。
手渡しではなく、切手盆という黒い小さなお盆に乗せるか、袱紗に乗せるかのどちらかでお渡しします。
家紋を入れた漆塗りの高級な切手盆もありますが、100円ショップにも売っています。1回こっきりなら安いものでも十分でしょう。
お布施と書かれている文字をお坊さんの方に向くようにして差し出してくださいね。
文字は薄墨ではなく、通常の墨でかまいません。
香典は新札NGですが、お布施は新札が良いとされています。
肖像画は上です。こちらも香典とは逆なので、注意が必要です。
上下の決まりは特にありません。札の向きが揃っていればOKです😊
お布施(読経料、戒名料)とお車代、お膳料は別々の封筒で用意して重ねます。
少々手間ですが、お布施は感謝の気持ち。お車代やお膳料は実費なので意味合いが違うため、分けるためにも複数の封筒を用意するのがマナーです。
置く順番は、お布施が一番上です。
この記事を監修した葬儀のプロよりコメント
葬儀社手配のお坊さんだと、代わりにお話しできます
あくまで「お気持ち」なので、金銭的に厳しい場合は事前に菩提寺のお坊さんに相談するのも良いと思います。葬儀社が手配したお坊さんの場合でしたら、直接聞きづらいことは葬儀社に聞いてください。代わりにお坊さんにお話しすることができます😊
早稲田大学大学院にて研究。大学卒業後、業界最大手企業へ入社。ライフエンディング領域における多岐にわたる業務に従事し、幅広い分野を経験。仏教葬祭アドバイザー、消費生活アドバイザー、ファイナンシャルプランナー2級、高齢社会エキスパートの資格を取得。横浜葬儀社の事業責任者として、専門的なアドバイスとサポートを提供し、故人様とその家族様にとって安心した葬儀サービスを提供することに全力を注ぐ。