一般葬とは
2023.8.29
一般葬とは、身内だけでなく、広く社会的な関係を持つ方々を招待し、大規模に行われる葬儀のことを指します。このため、社交的な方や人間関係を重視する方にとっては適していると言えます。最近は、都市部を中心に小規模な葬儀スタイルが主流になってきていますが、一般葬は従来的な葬儀スタイルであると言えます。
故人とご縁のあった方々、会社関係者やご近所の方、そして学校やサークルの関係者など、広い範囲の方々にお声かけいただくことが特徴的なため、参列者の数が100人を超えるような大規模な葬儀になることがあります。そのため、適切な大きさの会場を準備する必要があります。また、葬儀の規模が大きくなるほど、費用も高くなる傾向があるため、ある程度の予算を用意することが必要となります。
〜一般葬の流れ〜
臨終•お迎え
まず、ご遺族の方は、故人様が息を引き取られたら速やかに葬儀会社にご連絡ください。病院で亡くなった場合には、医師から「死亡診断書」を発行していただけます。自宅療養中の場合には、かかりつけの主治医に速やかにご連絡いただくようお勧めします。自宅で亡くなった場合には、警察による事件性の有無の検視を行う場合があるため、故人様を勝手に移動させないようにご注意ください。
死亡診断書を受け取られたら、故人様を自宅や安置施設に安置していただくことができます。どちらにするか葬儀会社と決めてください。
打ち合わせ•手続き
一般葬の打ち合わせを行う際には、以下のような内容を確認することが一般的です。
1.菩提寺について
菩提寺への訃報連絡と僧侶の派遣について、必ずご相談いただくようお勧めいたします。
菩提寺が遠方にある場合でも、すぐに知らせることが大切です。菩提寺が遠方にお住まいの場合でも、駆けつけていただける場合がありますので、早めのご連絡が重要です。
2.葬儀の日程について
家族の都合を考慮して、葬儀の日程を決定します。また、式場や会場の予約状況を確認し、調整することも必要です。菩提寺がある場合は菩提寺が葬儀についての日程や通夜をいつ行うかを決定することが一般的です。
3.式場や会場の選定と火葬場を決める
葬儀の規模やスタイルに合わせて、式場や会場を選定します。一般葬の場合、広くて綺麗な式場を希望される方が多いです。
4.葬儀の進行について
葬儀の進行についても確認し、司会者や音楽などの演出についても決定します。また、参列者への案内状の作成も必要であれば行います。
5.式場や会場の装飾
葬儀の場をより落ち着いた雰囲気にするため、式場や会場の装飾についても検討します。故人様の好きだった花や色、写真などを取り入れることが一般的です。また祭壇の大きさやプランに入っている祭壇を使用するかを決めます。
6.香典返しについて
一般的には、葬儀参列者から贈られた香典に対して、故人の遺族からお礼として「香典返し」というものを贈ることが一般的です。
香典返しには、食品や飲料品、お菓子、タオル、日用品などが一般的な贈り物です。お返しをなににするかを決めます。
7.通夜振る舞いや精進落としについて
通夜振る舞いとは、通夜の後に行われる会食の場のことです。この儀式では、別室に用意されたお酒や食事を参列者全員で囲みながら、故人を偲び、思い出を語り合います。その時の食事の内容をどうするか決めます。
精進落としの食事内容や、火葬中に頂くのか、火葬が終わってからにするのかを打ち合わせで決めます。
以上が一般的な打ち合わせについてです
次に
納棺
故人様が旅立つための最後の準備の一つであり、棺に故人様を納める行為です。家族からの要望によって納棺師を手配し、故人様に死化粧を施し、着替えさせてあげたり、見た目を整えることもできます。ただし、葬儀社のプランによっては、このサービスに別途料金がかかることがあります。また、納棺の際には、遺族からの要望に応じて思い出の品や花を棺に入れることも可能です。
通夜
1日目に通夜、2日目に葬儀・告別式を行います。
故人様の冥福を祈るための儀式であり、僧侶による読経が行われます。その後、喪主から順番に焼香を行い、最後に喪主が参列者に向けて挨拶をして閉式となります。
また、通夜の後には、「通夜ぶるまい」と呼ばれる会食が行われるのが一般的です。
葬儀•告別式
大切な方を送り出すために執り行われる儀式であり、参列者一同が着席したところで開式されます。開式の際には、僧侶による読経が行われ、故人様の安らかな旅立ちを祈ります。
その後、喪主、遺族、参列者の順に焼香を捧げます。焼香は、故人様に対する最後の敬意を表し、深い感謝の気持ちを伝える儀式です。
また、友人や知人からの弔電があった場合には、告別式の最中に読み上げられます。弔電は、故人様との関わりを持つ人々からの心温まるお言葉であり、告別式に参列できなかった人々からの思いやりが込められています。
出棺
故人様の棺を葬儀会場から運び出し、霊柩車に乗せます。この時、喪主が位牌を持ち、故人様と関係の深い人が遺影を手にします。
遺族全員が火葬場に同行しない場合は、喪主が挨拶をし、故人様を送り出すのが一般的です。霊柩車を先頭にして、車やマイクロバスなどで親族も火葬場に向かいます。火葬場での納めの儀式が行われる場合は、僧侶も同行します。
※火葬場に併設された会場を使用した場合は霊柩車には乗せたり移動はありません。
火葬
火葬炉前での最後のお別れの時間がやってきました。火葬場によって時間は異なりますが、通常は5分から10分程度の短い時間です。この時間は、故人様に触れられる最後の機会となります。
収骨
火葬が終了した後、遺族や参列者によって、遺骨を骨壷に移す作業が行われます。喪主から故人様と近い血縁者の順に二人一組で、お箸を使ってお骨を骨壷に移します。お箸を使ってお骨を拾うのは、あの世への橋渡しの思いが込められていると言われています。
この作業が終わると、埋葬許可証を受け取ります。一般的には、骨壷と一緒に箱に納めてくれます。この許可証は、納骨の時に必要になるものなので、無くさないように注意しましょう。
これが一般的な葬儀の流れです
〜一般葬の費用相場〜
一般葬の費用相場は、通常200万円前後と言われています。一般葬には多数の参列者がいるため、広い会場が必要になります。また、参列者の数に応じて、飲食費や返礼品の費用がかかるので金額が高くなる傾向があります。
〜一般葬のメリット〜
1. 大勢の人々と故人を送ることができる
一般葬は多数の参列者が訪れるため、故人を多くの人々と共に送ることができます。故人の人生や功績をたたえ、多くの人々と共に最後のお別れをすることができます。
2. 華やかで厳かな葬儀を行うことができる
一般葬では、故人の人生や功績をたたえる華やかで厳かな葬儀を行うことができます。参列者が多い分、迫力あるセレモニーが行われることが多く、故人を送るための場としてふさわしいものとなります。
3.社会的なつながりを深めることができる
一般葬は、多数の人々が集まる社会的なイベントの一つです。参列者同士が交流し、故人との思い出を語り合うことで、社会的なつながりを深めることができます。
〜一般葬のデメリット〜
1.一般葬には手配や準備が煩雑になるデメリットもあります。多数の参列者が予想されるため、会場の広さや香典返しの数の把握、食事の準備に時間や手間がかかる場合があります。
2. 参列者が多いため葬儀の進行が長引くこともあります。故人との最後の別れの時間が長引くことで、参列者にとっては疲れやストレスになることがあります。
3. 規模に応じて費用が変わるため、葬儀にあまり費用をかけることができないという方は、一般葬の準備にあたり注意が必要です。