無宗教葬とは?式の内容・準備・注意点を解説

無宗教葬とは、僧侶の読経や戒名授与など、特定の宗教・宗派の儀礼を中心にしない葬儀です。献花、黙とう、音楽、映像、思い出の紹介などを組み合わせ、故人らしいお別れの時間を設けられる一方、決まった式次第がないため事前の設計が重要です。

関 友宜 はばたきグループ 事業責任者
監修者

関 友宜
はばたきグループ 事業責任者

葬儀業界10年以上。対応した葬儀施行件数は2000件以上。
現在は神奈川県の葬儀社「はばたきグループ」の事業責任者として、お客様の理想の葬儀をお手伝いしております。培った専門知識や経験をもとに、神奈川県の葬儀に役立つ情報をご提供します。

目次

無宗教葬の意味

無宗教葬は、特定の宗教や宗派の儀礼にとらわれずに行う葬儀の総称で、「自由葬」と呼ばれることもあります。「宗教を否定する葬儀」という意味ではなく、故人やご家族の考えに基づき、宗教者による儀礼を中心に置かない選択です。

無宗教葬と直葬は、分類する基準が異なります。無宗教葬は宗教形式に関する呼び方であり、直葬は通夜・告別式を行わず、火葬を中心に進める形式です。そのため、無宗教形式の直葬もあれば、宗教者を招いて炉前で読経などを行う直葬もあります。

無宗教葬では、参列者が故人を偲び、お別れをする時間をどのようにつくるかを考え、式典として進行を整えるのが一般的です。

無宗教葬の式の構成例

式の順序に決まりはありませんが、開式、黙とう、故人の経歴紹介、思い出の映像上映、弔辞やお別れの言葉、献花、閉式という構成が一例です。故人が好んだ音楽を、開式前や献花、退場の際に流すこともあります。

通夜にあたる時間と告別の式を二日間で行うことも、一日でまとめて行うこともできます。参列者から思い出を語ってもらう、写真や愛用品を展示するなど、参列人数と会場の設備に合わせて内容を組み立てます。

自由に決められるからこそ、内容を増やしすぎると式の目的が伝わりにくくなる場合があります。参列者にどのような時間を過ごしてほしいかを先に決め、必要な内容を選ぶことが大切です。

無宗教葬を選ぶ前に確認すること

主な確認事項は、故人の意思、ご家族・親族の理解、菩提寺との関係、葬儀後の供養方法、納骨先です。先祖代々のお墓が寺院墓地にある場合、無宗教葬を選ぶことで、戒名や納骨、法要について寺院との調整が必要になることがあります。葬儀形式を決める前に菩提寺へ相談しましょう。

公営霊園や民営霊園、納骨堂などでも、施設や区画によって利用条件が異なります。無宗教形式で葬儀を行った場合の納骨条件や、戒名の要否について、管理者へ事前に確認することが大切です。

また、宗教儀礼に慣れている参列者は、何をすればよいか戸惑う場合があります。案内状に無宗教形式であることを記載し、当日は司会者が黙とうや献花の方法を案内すると参加しやすくなります。

宗教形式や納骨まで含めて迷う場合は、葬儀と葬儀後の供養を一緒に考えることが大切です。はばたきグループには、厚生労働省認定の1級葬祭ディレクターや仏教葬祭アドバイザーが在籍しており、無宗教形式と仏式の違いを整理しながら相談できます。

費用を考えるときのポイント

宗教者を招かない無宗教葬では、お布施や戒名に関する費用は発生しません。一方で、会場、祭壇や装花、司会、音響・映像、献花、展示などの費用がかかります。演出を増やすほど費用が上がる場合もあるため、宗教葬より一律に安いとは限りません。

見積もりでは、基本の葬儀費用に何が含まれるかに加え、音響設備、映像制作、献花、展示物の設営、進行スタッフなどが追加になるかを確認します。

市販の音楽を会場で流す場合や、楽曲を使用した映像を制作・上映する場合は、利用方法によって著作権や音源に関する許諾が必要になることがあります。使用したい音楽や映像は、事前に葬儀社や会場へ伝えて確認しましょう。

無宗教葬を故人らしい時間にする工夫

内容を考えるときは、演出を増やすことより、参列者にどのように故人を思い出してほしいかを決めます。写真を時系列で紹介する、愛用品を展示する、ご家族や友人が短い言葉を寄せるなど、故人との関係が伝わる方法を選びましょう。

静かに過ごしたい場合は、音楽と献花を中心にした簡潔な進行でも構いません。故人やご家族の希望に合った内容と時間配分にすることが、無宗教葬の自由さを生かすポイントです。

よくある質問

無宗教葬でも戒名は付けられますか?

戒名は、仏教において仏弟子となった証しとして授かる名前です。無宗教葬後に戒名や仏式での納骨を希望する場合は、葬儀前に菩提寺や僧侶へ相談してください。寺院によって考え方や対応が異なります。

無宗教葬では焼香をしませんか?

焼香は仏教に由来する儀礼のため、無宗教葬では献花や黙とうに置き換えるのが一般的です。ただし、宗教儀礼としてではなく、慣習的なお別れの方法として取り入れる場合もあります。希望する場合は、その意図と案内方法を葬儀社へ相談しましょう。

参列者の服装はどう案内しますか?

喪服または平服など、主催者が方針を決めて案内状に記載します。平服の場合も、弔意を表す落ち着いた服装であることを伝えると分かりやすくなります。

関連する言葉

自由葬音楽葬、献花、戒名、納骨、平服