エンバーミングとは?意味と一般的な相場を解説

エンバーミングとは、故人様のお身体に消毒・防腐・修復などを行う「遺体衛生保全」の処置です。専門の技術者が専用の施設で行い、お身体の状態を保ち、その方らしいお姿でお別れするための選択肢となります。すべての葬儀で必要なものではなく、火葬までの日数、お身体の状態、ご家族の希望、費用を踏まえて検討します。

関 友宜 はばたきグループ 事業責任者
監修者

関 友宜
はばたきグループ 事業責任者

葬儀業界10年以上。対応した葬儀施行件数は2000件以上。
現在は神奈川県の葬儀社「はばたきグループ」の事業責任者として、お客様の理想の葬儀をお手伝いしております。培った専門知識や経験をもとに、神奈川県の葬儀に役立つ情報をご提供します。

目次

エンバーミングで行うこと

主な目的は、衛生状態を整えること、お身体の変化を抑えること、生前の面影に近づけることです。お身体を洗浄・消毒し、体内に保全液(防腐のための薬剤)を注入するなどの処置を行います。そのうえで、必要に応じた修復や着替え、お化粧などによってお姿を整えます。

処置を担当する専門技術者を「エンバーマー」と呼びます。保全できる期間や対応できる修復の範囲は、お身体の状態や処置内容、安置環境によって異なります。希望する葬儀・火葬の日程やお顔の雰囲気を伝え、どのような対応ができるかを実施前に確認しましょう。

湯灌・エンゼルケアとの違い

エンバーミング、湯灌、エンゼルケアはいずれも、故人様のお身体やお姿を整えるものです。ただし、行う方法や主な目的に違いがあります。エンバーミングは、薬剤を使ってお身体の内部から防腐・保全を行う専門的な処置を含む点が特徴です。

湯灌はお身体を洗い清めるお手入れ

湯灌(ゆかん)は、お身体を洗い清め、着替えやお化粧などの身支度を整えるお手入れです。専用の浴槽やシャワーを使う方法のほか、清拭を中心とするお手入れを湯灌と呼ぶ依頼先もあります。一般的な湯灌では、エンバーミングのような薬剤による体内の防腐処置は行いません。

エンゼルケアは亡くなった後のお身体を整えるケア

エンゼルケアは、病院や施設、ご自宅などで、亡くなった方のお身体を清潔に整える死後のケアです。清拭、着替え、お化粧などを行うことがありますが、内容は実施する場所や方針によって異なります。エンゼルケアを受けていても、エンバーミングと同じ防腐・保全処置を受けたことにはなりません。

複数のお手入れを希望する場合は、すでに受けたケアを葬儀社へ伝え、内容の重複や実施する順番を確認しましょう。

エンバーミングが検討される場面

火葬まで日数が空く場合、遠方のご家族の到着を待ってお別れしたい場合、お顔の変化や傷の修復について相談したい場合などに検討されます。海外へのご遺体搬送を予定している場合も、葬儀社に必要な処置や書類を確認しましょう。

火葬まで日数があるからといって、一律に必要となるものではありません。ドライアイスや保冷設備でお身体を冷やして安置する方法もあります。希望するお別れの過ごし方とお身体の状態に合わせ、どの方法が適しているかを葬儀社に相談してください。

依頼の流れと事前に確認すること

まず葬儀社に相談し、利用できる施設と日程を確認します。処置内容と費用の説明を受け、納得したうえで依頼書・同意書などの手続きを進めます。死亡診断書または死体検案書の写しなど、必要な書類は依頼先の案内に従って準備してください。普段のお姿が分かる写真も、仕上がりの希望を伝える参考になります。

手続き後は、安置先から専用施設への搬送、処置、安置先へのお戻しを調整します。施設への搬送が必要になるため、いつ故人様と面会できるか、葬儀の日程に間に合うかも確認しましょう。処置後の安置場所と、お身体の状態を保つための室温管理などについても説明を受けておきます。

費用相場と追加費用の確認点

エンバーミングの費用は、15万〜25万円程度が一つの目安です。ただし、全国一律の料金ではなく、これより低い料金を設定している依頼先もあります。地域、依頼先、お身体の状態、処置の範囲によって変わるため、実際の金額は見積もりで確認しましょう。

確認したいのは、基本料金に含まれる内容と、別途かかる費用です。施設への往復の搬送、処置前後の安置、追加の修復などが別料金になる場合があります。税込の金額か、葬儀プランとは別の費用かも確認し、処置を依頼した場合の総額で比較してください。海外搬送を予定している場合は、搬送や書類の手配にかかる費用も別に確認します。

エンバーミングを行わずに安置する場合の費用も尋ねましょう。安置料やドライアイス代が日数に応じて加算されるか、葬儀プランに含まれるかによって、費用の比較は変わります。料金だけで決めず、お身体の状態や希望する面会方法も合わせて検討してください。

はばたきグループでは、ご利用になる斎場・火葬場の最短利用可能日まで(最大7日間)、安置料・ドライアイス代が無料となる料金体系です。火葬まで日数が空く場合も、通常の安置にかかる費用を確認したうえで、エンバーミングを希望するか検討できます。

よくある質問

自宅でエンバーミングを受けることはできますか?

エンバーミングは、専用の設備を備えた施設で行います。自宅安置を希望する場合は、処置のために施設へ搬送し、その後ご自宅へ戻る手配ができるかを相談してください。自宅での安置方法についても、処置を行った施設や葬儀社の案内を受けましょう。

エンバーミングを受けた後でも火葬できますか?

日本では、エンバーミングを受けた後も火葬できます。処置後にお別れの時間を過ごし、葬儀社と調整した日程で火葬を行います。火葬までの安置方法や注意点は、処置を行った施設へ確認してください。

宗教や故人様の意向によって、処置を控える場合はありますか?

あります。お身体への処置に関する考え方は、宗教やご本人、ご家族によって異なります。故人様が生前に希望を残している場合はその内容を確認し、必要に応じて宗教者にも相談してから決めましょう。

関連する言葉

安置、ドライアイス、湯灌、エンゼルケア、死化粧、ご遺体搬送