自分でご遺体の搬送はできるのか|葬儀費用を節約!?

お葬式の費用を安く抑えるために、ご遺体の移動をご自身で行えないかと考える方は少なくありません。結論からお伝えすると、ご遺族がご自身でご遺体をお運びすることは法律上可能ですが、非常に困難です。この記事では、自家用車で移動する際のリスクやマナー、専門業者に依頼するメリットについて詳しく解説します。

この記事はこんな人におすすめ

  • 葬儀費用を節約したい
  • 自分で搬送できるか知りたい
  • できることは自分でやりたい
目次

ご遺体の移動は自分でできる?

自家用車でご遺体をお連れすること自体は、違法ではありません。日本の法律において「貨物運送」の扱いとなるため、特別な搬送資格がなくても、霊柩車を使わなくてはいけないという決まりもありません。

しかし、事業許可のない個人や業者が、金銭を受け取ってお連れするのは違法となります。そのため、タクシーや介護タクシーをお金を出して利用することはできません。また、レンタカーの場合も、ほとんどの会社が約款で規定しており、原則としてお断りされてしまいます。

結果として、ご自身でフルフラットになる大型の自家用車(福祉車両など)をご用意いただく必要があります。

葬儀社へ依頼せずに搬送するのが難しい3つの理由

個人の場合でも不可能ではありませんが、やはり素人の方が行うのは大変難しいのが現状です。その3つの理由を詳しく解説します。

衛生的な問題

人間の身体は約60%が水分(体液)でできていると言われています。お亡くなりになった後、お口やその他の箇所から体液が溢れ出てくることがあります。厳重に保護をしないと、お車を汚してしまうかもしれません。

専門的な知識がない方が、お体を綺麗に保つための処置をしつつ、衛生面に考慮しながら移動するのは至難の業です。

車や器具の手配

前述のとおり、タクシーや一般的なレンタカーは利用できないため、ご自身で福祉車両(スロープや乗降補助装置が付いたお車)などを手配する必要があります。

また、ストレッチャーやラダーレールを用意できたとしても、慣れていないと扱いが難しく、安全にお乗せするのは容易ではありません。

慣れない重労働

生きている人間なら重心を変えてバランスをとってくれますが、お亡くなりになった方はそうはいきません。「寝た子どもは重くなる」と同じ理屈で、成人の方をお運びするのはかなりの力が必要です。

万が一、手から離れて強い衝撃を与えてしまったら、大切なお体を傷つけてしまう恐れがあります。ご遺族も、故人様のそんなお姿を見るのは忍びないのではないでしょうか。

この記事を監修した葬儀のプロよりコメント

自分でご遺体の搬送葬儀社としてはおすすめできません

できることはなるべく自分でやりたいという心意気は素敵ですが、専門スタッフに頼ってみたらお金では買えない価値があるかもしれません。

搬送にアレコレ時間を割くよりも、故人様とゆっくり最後の時間を過ごされた方が有意義ではないでしょうか。

自家用車で運ぶ際の手順とマナー

もし、どうしてもご自身でお車を用意し、お連れする場合の手順や注意点をお伝えします。

病院からご自宅へお連れする場合の手順

病院で亡くなられた場合、霊安室は数時間(2〜3時間程度)しか利用できないため、速やかにご自宅などの安置場所へ移動するよう求められます。

  1. お車の準備:フルフラットになる車に、防水シートや布団を厚めに敷きます。
  2. 死亡診断書の受け取り:担当の医師から必ず受け取ります。
  3. お車へのご移動:退院時の身支度は看護師さんがお手伝いしてくれますが、病院の玄関からお車への積み込みは、ご家族の手で行うことになります。
  4. 安置場所への移動:急ブレーキや段差に気をつけ、安全運転で向かいます。

移動時のマナーと注意点

ご移動の際のマナーとして、必ず「死亡診断書」または「死体検案書」を携帯する必要があります。万が一、途中で警察の職務質問を受けたり、交通事故に遭ったりした際に、書類がないと事件性を疑われるトラブルに発展する恐れがあるためです。

プロとの違いや手配の比較

ご自身で行う場合と、プロにお任せする場合の違いを表にまとめました。

項目ご自身で手配する場合プロ(葬儀社)に依頼する場合
費用の目安福祉車両のレンタル費や備品代など移動距離に応じた料金(プラン内無料の場合も)
手配・労力車両確保から積み下ろしまで全てご家族で行う専用車両の手配からお布団へのご安置までお任せ
リスク体液漏れ、お体の損傷、感染症などの不安がある専門知識による衛生管理で安全・清潔に保てる

本当に費用の節約になっている?

「自分でやっても福祉車両のレンタル費などでかなりお金がかかる。大変すぎて労力に見合わない」というのが、おすすめしない最大の理由です。結果的に、プロへ依頼する費用とトントンになってしまうことが多いのです。

移動にかかる料金は依頼先によって異なります。深夜料金が加算されたり、長距離料金があるのが普通です。

ちなみに横浜葬儀社では、横浜市内での移動は2回まで無料です。横浜市は広いため、端から端まで移動すると1時間ほどかかってしまう場所もありますが、無料です😊

よくある質問

病院で亡くなった場合、いつまでに移動しなければなりませんか?

病院の霊安室は一時的なお預かり場所のため、一般的には数時間(2〜3時間程度)以内にご自宅や専用施設へ移動するよう求められます。そのため、速やかなお手配が必要です。

一般的なレンタカーを借りて運ぶことはできますか?

ほとんどのレンタカー会社では、約款によりお断りされています。ご自身の所有するお車か、許可されている福祉車両などを手配していただく必要があります。

タクシーや介護タクシーにお願いできますか?

事業として許可を受けていないタクシーなどが金銭を受け取ってお運びするのは運送業法違反となるため、利用できません。

まとめ:葬儀に向けた安置は安全を最優先に

ご遺族がご自身でお体をお運びすることは違法ではありませんが、衛生面や安全面のリスクが高く、肉体的・精神的なご負担も計り知れません。

費用を抑えたいお気持ちは大切ですが、安全と故人様の尊厳を第一に考え、プロのサポートを頼ることをおすすめします。大切な方との最後の時間は、安心してゆっくりとお過ごしください。

関 友宜 横浜葬儀社 事業責任者
監修者

関 友宜
横浜葬儀社 事業責任者

葬儀業界10年以上。対応した葬儀施行件数は2000件以上。
現在は横浜の葬儀社「横浜葬儀社」の事業責任者として、お客様の理想の葬儀をお手伝いしております。培った専門知識や経験をもとに、横浜の葬儀に役立つ情報をご提供します。